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No.2 イカナゴ減少と海の栄養塩の関係性【豊かな海づくりの取り組みシリーズ】

皆様、こんにちは!

入社1年目新入社員の上野です!

あと、1か月程で、2023年も終わってしまいますね、、私にとってこの1年は、光の速さで過ぎていったような気がします。学生生活が終わり、社会人となり、この会社に入社して沢山のことを学ばせていただきました!何もかもが初めてで、とにかく毎日必死に食らいついておりますrock.gifrun.gif

 

 

さて、突然始まった私の話は、ここまでにしておいて「豊かな海づくりの取り組み~栄養塩類管理制度創設に向けて~」のシリーズNo.2をご紹介!

前回は、海苔と海の栄養塩の関係性についてお話させていただきました!海の生態系を守るために栄養はとても大切ですよね。eye.gif

 

今回No.2では、兵庫県水産技術センターで行われた研究を元に、海の栄養塩とイカナゴ減少の関係についてお話いたします。

 

 

なぜイカナゴ??

兵庫県の水産業を代表するイカナゴのしんこ(赤ちゃん)の漁獲量は1990年以降、海の窒素濃度と同調するように減少していました。

統計的な分析からも”しんこ(新子)”の漁獲量減少と窒素濃度との関係性が強いと考え、研究が始まりました!

 

 

イカナゴの生活史と栄養塩の関係🐟

 

 

イカナゴは7月から夏眠に入り、餌を食べなくなります。なので、夏眠が始まる約半年の間に餌をたくさん食べないといけないのです!sweat01.gif

 

 

ですが、イカナゴシンコ(赤ちゃん)の餌になる動物プランクトンの餌が減少

動物プランクトンが減少

イカナゴシンコが餌をお腹いっぱいに食べることが出来ず、産む卵も減少していき、

漁獲量減少となる事態が発生したのです。

 

 

餌をたくさん食べたイカナゴ  痩せ細ったイカナゴ

↑餌となる動物プランクトンは甲殻類なので、茹でると赤くなります!

 

“赤はら”が少ないのは、動物プランクトンが減っているためと考えられます。

そこで、動物プランクトンの餌である植物プランクトン(指標はクロロフィルa)と窒素の関係性を調べてみたら、冬季(12~1月)のDIN(溶存無機態窒素)濃度が高い年は春季(2~4月)の植物プランクトン量が多いことが分かりました。

 

栄養塩類(窒素)が多い年はイカナゴの餌の量も多くなりそうですね。

 

 

 

 

 

イカナゴの産卵数減少問題?

夏眠開始期の7月の肥満度を調べたところ年々低下していることが分かりました。

肥満度の低下によって、産卵数が3割も減っていたそうです!

私の大好きな釜揚げが食べられなくなるかもと考えたら、恐ろしいです、、、(´;ω;`)

 

 

 

この様な海の変化に漁業者は先行きを危惧し、様々な取り組みを始めました!

 

次回、映画化もされた取り組みを含めてご紹介いたします!icon_smile.gif

 

拓水782号 2021年12月号


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