皆様
入社1年目新入社員の上野です!!🌞
本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
年末年始はどのように過ごされましたか??私は地元に帰省し、おせちやみかん、実家の料理をひたすら食べて過ごしました。お正月は、様々な料理が並ぶので帰るたびにわくわくしちゃいます
2024年私から初めて皆さんにお届けするのは、豊かな海づくりのシリーズ最終話です!
「豊かな海づくり」の活動は、栄養塩類を供給する制度の新設や、制度の改正を進めることで県全体として取り組んでいます。
前回のNO,3では、兵庫県漁業者や自治体が行っている森づくりや池干しなどをご紹介いたしました。
今回は、さらに実効性がある対策として連載タイトルにもなった「栄養塩類管理制度」についてお話いたします!
海域の栄養塩濃度の下限値設定の見直し
豊かな海を取り戻すため、瀬戸内海の漁業関連者と連携して瀬戸内海環境保全特別措置法の改正を求める活動を実施。
平成27年に瀬戸内海を「豊かな海」とする基本理念の新設、
令和3年に栄養塩類管理制度の新設等の改正を行いました。
また、瀬戸内法の改正を待たずに対策が実施されるよう関係機関に働きかけ、
海域の栄養塩濃度の限度設定や下水処理場での栄養塩管理運転の取り組み強化のための条例改正も果たしたのです!
海域の栄養塩濃度の限度設定とは、
水生生物の保護を目的とする、「水産用水基準(日本水産資源保護協会)」に、今までの海域の窒素・リン濃度の上限値に加え、下限値が明示されたことです!
海の生物たちを守るためには、海を綺麗にしすぎるだけでは良くないということが全国的に認知され始め、指標として具体的に示されるようになりました。🌊🌊🌊🌊
さらに、兵庫県もこの指標値に基づき、豊かな生態系を確保する上で「望ましい栄養塩類の濃度」(下限値)を示し「豊かな海」の実現に向けて大きな一歩を踏み出しました。
下水処理場での栄養塩管理運転の取り組みのための条例改正
播磨灘流域別下水道整備総合計画には、新たに「豊かな海の実現」が計画目標に設定され、栄養塩類の循環バランスに配慮した運転管理を開始!
全国で初めて、放流水中の窒素濃度を上げる「季節別の処理水質」が導入されました!
栄養塩類管理計画の策定
令和3年6月に改正された瀬戸内海環境保全特別措置法に基づき、栄養塩類の供給を計画的に実施する為に栄養類管理計画も、公表いたしました。
継続的な水質の評価も同時に行うことで、栄養塩類のより「きめ細かな管理」が行われるようになったのです。
これら政策のおかげもあり、豊かで美しい瀬戸内海の再生に向けて少しずつ近づいてくことが期待されます!
最後に
全4回にわたって、栄養塩類管理制度が創設されるまでの流れをお話いたしました。「豊かな海づくり」のための取り組みはこれからも継続していきます。本連載を通じて、海の環境について少しでも興味を持っていただければ幸いです。
P.S.私のシリーズは、今回をもって終了、、、というわけではなく、これからもヤンマーマリンブログを更新していきますので今後ともよろしくお願いいたします。
拓水779号 2021年9月, 拓水793号 2022年11月号